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気体領域

気体領域の形状は, 領域ツールで行います.BGKとDSMCで少々異なります:

region-bgk
BGKの場合
region-ddmc
DSMCの場合

以下では, BGK固有の作業はBGK, DSMC固有の作業はDSMCと表記します.

完全に新規作成した計算ケースでは,下の手順で領域を新規作成しても,表示されないバグがあります.その場合,WebMixを接続し直せば,表示されます.


領域の編集

  • 【領域一覧】
    • WebMixは, 気体領域全体を, 6面体の多数の領域の合併として表現します.
    • 領域たちはグループ・ツリー状に配置され, ツリー全体を複製したり移動できます.
    • この多数の領域は【領域一覧】に表示されています.
      • 領域の名称は, デフォルトで人名が与えられますが,変更可能です.
    • 領域上で右クリックするとメニューが出現します.

      region-menu
    • 【新領域】現在のグループに,新しい領域をデフォルトサイズで追加
    • 【新グループ】現在のグループに,新しいグループを追加
    • 【削除】 現在の領域を削除
    • 【コピー】現在の領域やグループをコピー
    • 【カット】現在の領域やグループを,移動するために切り取る
    • 【ペースト】さっきコピーあるいは切り取った領域やグループを,現在のグループにペースト
    • 【改名】    名前が気に入らないので,新しい名称にする
    • 【情報】  BGKバウンディング・ボックスを表示する
      • 【Affine変換ツール】が起動している場合,6面体の8つの角の座標も得られます
  • 【選択】 選択欄の数値を調整することで,領域やグループを選択できます.
    • 選択した状態で,右のテキスト入力欄を用いて, 名称を変更することができます.
  • 【MPI】DSMC  DSMCはMPI計算に対応しています. 並列化は, 領域を計算プロセスに分散配置して行われます.
    • AUTOに設定しておくと,利用可能なプロセス数に応じて領域を自動配分し処理を行います.
      • AUTO以外で計算した例がほとんどありません.
      • MPI並列計算を考慮する場合,巨大な領域は分配できませんので,計算効率が低下します.
      • 同規模の領域が多数含まれるように設定すると,計算が高速です.
    • 自分の親グループのいずれかにAUTOが設定されていれば, AUTOであると見なされます.
    • AUTO設定を除去すると,領域・グループを何番目のプロセスに配置するかを設定できます.
    • 設定と,実行時のプロセス数が矛盾した場合,AUTOに戻されてしまいます.
  • 【物理サイズ】DSMC
    • DSMCでは, 気体領域は直方体に限定されます.選択した領域で,以下のものが指定できます.
    • 【始点】直方体の開始点(XYZそれぞれの座標が最小となる点)の座標
    • 【幅】    直方体のXYZそれぞれの幅
    • 等分割格子限定ですので, パラメータで設定した\(\Delta X\), \(\Delta Y\), \(\Delta Z\)の倍数以外を設定できません(訂正されてしまう)
    • グループの【幅】は,編集できません. グループのバウンディングボックスに固定です.
    • グループの【始点】を編集すると,グループに含まれる領域が平行移動します.
    • 軸対称流を解析する場合,\(Y\)軸が極方向, \(X\)軸が半径方向と固定されています.
      • 軸対称の場合, \(Z\)方向は1セルで固定です.
      • 円柱座標の場合, どうしましょうか,未定です.
      • 極座標の場合,まだまだ未定です.
  • 【計算サイズ】 BGK
    • BGKでは, 物理空間の形状をAffine変換によって計算空間の直方体に変換してから, DSMCと同じように等分割格子で解析を行います.ここでは, 計算空間の直方体サイズが指定できます.
      • 【始点】直方体の開始点(XYZそれぞれの座標が最小となる点)の座標
      • 【幅】    直方体のXYZそれぞれの幅
      • 等分割格子限定ですので, パラメータで設定した\(\Delta X\), \(\Delta Y\), \(\Delta Z\)の倍数以外を設定できません(訂正されてしまう)
  • 【セルサイズ】    物理サイズ・計算サイズどちらでも,\(\Delta X\), \(\Delta Y\), \(\Delta Z\)で分割したセル数を指定した方が簡単かもしれません.ここでは, 整数化したセル座標を用いて, 【物理サイズ/計算サイズ】と同じ内容を設定できます.
  • 【3Dモデル】 BGK (予定) BGKでは, 6面体が直方体ではなく, 6つの曲面から構成されるケースも対応? ここでは, 6面体を表すモデルファイルをアップロードします.制限事項に適合していなければ却下されます. 
  • 【線形変換】 BGK BGKでは, 直方体を線形変換した物理形状を解析可能です.【線形変換】欄では, 変換の設定を行います.
    • 【方向】指定した【作者】の既存の線形変換から,適用する線形変換を選択します.線形変換の種類が増えすぎると,操作不能になります,改善する必要があります.
      • 特別な【frame】作者は, 直交座標系【cartesian】 (単位行列)を定義しています. 
      • 作者だけでは不足するかもしれない.キーワードでも分類するべきかもしれない
      • 【編集】線形変換を編集します.
        • 利用済,あるいは他人の変換は,変更が保存できません
      • 【複製】方向を変更するために,選択中の変換を複製できます.
      • 【削除】利用されていない自分の変換は,削除できます​
    • 【基準】Affine変換で, 領域の辺の方向は決まりますが,平行移動量をここで指定します.
      • 自分の6つの面 \(-X\)方向Left, \(+X\)方向 Right, \(-Y\)方向 Floor, \(+Y\)方向 Ceiling, \(-Z\)方向Away, \(+Z\)方向Home)から, 基準に用いる面を選びます.
      • 【基準】領域を選びます.
        • 特別な領域【frame】は, 平行移動なしを意味します.
        • 別の領域を選択してから【FIT】をクリックすると,選んだ領域と基準面が整合するように平行移動量を算出します.
        • 【FIT】した後に,接続部の接続具合が気に入らない場合には,【セルサイズ】【始点】を変更して調整してください.

領域の確認

デフォルトでは, 領域画像として物理空間が表示されています.しかし,数値解析は気体セルで行いますので,セル空間での形状を確認するのは良いことです(DSMCでは,あまり必要がない).これは【ツール】メニューから【表示】ツールを起動すると選択できます.

view-cell

【表示単位】をクリックすると,表示単位選択ボタンが現れます.【セル空間】を選ぶと, 画面表示がセル空間になります.なお,【自動スケール】は,\(X\), \(Y\), \(Z\)のいずれかの方向に極端に長い(短い)領域を解析しようとすると, 画像が潰れて目に見えなくなる現象を防ぐものです. 解析対象のアスペクト比が100倍, 1000倍となった場合に,自動的にスケールし,とりあえず目に見える形状に変形して表示します.この機能が邪魔である場合には【自動スケール】をOFFにしてください.その場合でも,各軸方向の対数スケールを手動で調整できます(対数ですので, 0だと1:1:1になります).